先日、プロポーズのためのブーケをお作りしました。

深い赤色のプリザーブドフラワーのバラを12輪。
一本一本を丁寧に束ね、シックなボルドーのリボンで仕上げました。

実は、12本のバラには特別な意味があります。
「ダズンローズ」と呼ばれる12本のバラには、それぞれに誓いの意味が込められています。

感謝、誠実、幸福、信頼、希望、愛情、情熱、真実、尊敬、栄光、努力、永遠。

12の想いを込めて、大切な人へ贈る花。

プロポーズという人生の大切な節目に、こんなふうに花を贈るなんて、本当に素敵なことだと思います。

花は、ただ美しいだけではなく、言葉にならない想いを届けてくれるもの。

このブーケを受け取った方が、どんな笑顔を見せてくださるのだろう。
そんなことを想像しながら、ひとつひとつのバラを束ねていました。


プリザーブドフラワーのブーケを束ねていると、いつも思い出すことがあります。
それは、お花の資格を取るために学んでいた頃のこと。

ブーケを束ねるのがなかなかうまくいかず、何度も何度も組み直した日々。
バランスを見てはほどき、また束ねる。
お花がボロボロになってしまうほど練習したこともありました。

もっと上手になりたい。
きれいなブーケを束ねられるようになりたい。

そんな想いで、夢中になっていたあの頃。

今、こうして誰かのプロポーズに贈るブーケを束ねている自分がいることを思うと、なんだか不思議な気持ちになります。
あの頃の私が積み重ねてきた時間が、今、誰かの大切な一日につながっている。

プリザーブドフラワーのブーケを束ねるたびに、初心にかえるのです。
あの頃のわくわくした気持ちも、何度も挑戦したことも、お花に向き合うことの楽しさも。
そして、今こうしてお花を作り続けていられることへの感謝も。
これまでの時間があったからこそ、今の自分があるのだと、改めて感じます。

人生には、いくつもの節目があります。

新しい一歩を踏み出す日。
大切な人と出会う日。
誰かに想いを伝える日。

そんな特別な瞬間に、お花がそっと寄り添えること。
そして、何年経っても、その花を見るたびに、あの日の気持ちを思い出していただけたら。
それは、花を作る仕事をしていてよかったと思える、とても幸せなことです。

どうか、このブーケが大切な想いをつなぎ、幸せな未来へと続いていきますように。
そして、花を束ねる私自身も、初心を忘れずに。
これからも、ひとつひとつのお花に想いを込めて。

花は、言葉にならない想いを咲かせる。

そんなことを改めて感じた、プロポーズブーケ。
もう何度、束ねたことでしょう。
たくさんの人が笑顔になれたことに感謝して、
この先も初心を忘れずに、原点に戻れる時間を大切にしたい。